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今後の基盤構築はHCI?メリット・デメリットについて簡単解説!

2020年5月6日

 

最近話題のHCIについて勉強したいのだけど、 どこを調べても難しい内容でいまいち理解できないな...

 

IT業界で働いている人にとっては、HCIというのはここ最近よく聞く言葉ではないでしょうか。

 

HCIという名前は聞いたことがあるけれど、実際に調べてみても内容が難しくてイメージすらできないという方が多いのではないでしょうか。

 

本日はそんなHCIのイメージを理解していただけるように、初心者にもわかりやすく説明していきたいと思います。

 

HCIとは?

 


皆さんがイメージしている従来の構成は、この図の左側のようにサーバーがあればデータを格納するストレージが備えられており、スイッチがそれらを繋ぐ構成として一般的に想像されるのではないでしょうか。

 

この従来の構成はCI構成、もしくは3Tier構成と呼ばれています。

 

一方、HCI構成というのは、右図のような外部ストレージを必要としないサーバーのみで構成された仮想化基盤のことです。

 

仮想化技術が進んで、従来ストレージを用意して外部に保管していたデータをも、SDS(Software Defined Storage)というストレージ仮想化技術を用いることによって、外部ストレージやSANスイッチを排除することが可能となりました。

 

右図のように、各サーバーの内臓ディスクを論理的に1つのストレージプールに見せかける技術です。

 

CIというのはConverged Infrastructureの略であり、サーバー、ストレージ、スイッチがラックに収まり設定が完了した状態で出荷される、いわば「物理的な統合型製品」といえるでしょう。

 

HCIというのはHyper Converged Infrastructureの略であり、CI構成とは違いサーバー単体に集約することで、最小構成単位での提供が可能となった、いわば「論理的な統合型製品」といえるでしょう。

 

また、HCI専用の統合管理ツールよりサーバーだけでなくHCI製品外のスイッチなどもまとめて一元管理できることから「垂直統合型製品」ともいわれています。

 

HCIのメリット

HCIのメリットは大きく3つ挙げられます。

 

HCIのメリット

  • ハードウェアコストの削減
  • 可用性の向上
  • 導入、拡張のスピード
 

 

ハードウェアのコスト削減

従来型のCI構成では、サーバーの保守費・運用費に加え、ストレージの保守費・運用費がかかっていたと思います。

 

HCI構成ではサーバー単体構成となるため、サーバーの運用費・保守費のみとなるためコストを削減することができます

 

また、ストレージの管理者も不要になるため、管理者の負荷も削減できるメリットがあります。

 

可用性の向上

従来型のHCI構成では、外付けの共有ストレージが故障してしまった場合、接続されているすべてのサーバーに影響を与え、業務が停止してしまう事がありました。

 


HCI構成では、ストレージを構成するサーバーがダウンしても、その上の仮想マシンがHAという技術で自動的に移動することができるため、ハードウェア故障時の影響を局所化することできるメリットがあります。

 

導入、拡張のスピード

従来型のCI構成では、サーバーを増設する際にストレージ設計、サーバーリソース設計、FCスイッチ設計が入り、サーバーとストレージの管理者同士で話合いが必要でした。

 

HCI構成では、サーバーリソース設計のみでよいため、導入までのスピードが早いです。

 

また、導入後のサーバー増設も数クリックで行うことができるメリットもあります。

 

HCIのデメリット

HCIのデメリットは大きく2つ挙げられます。

 

HCIのデメリット

  • ライセンスが高騰してしまう可能性がある
  • 容量が大きすぎるとコストが高騰

 

ライセンスが高騰してしまう可能性がある

HCI構成では仮想化技術を利用しております。

 

そのため、Oracle DBなどの仮想環境すべてにライセンスが発生してしまうソフトウェアを利用する際には、サーバー台数分のライセンスが発生してしまう点に注意です。

 

容量が大きすぎるとコストが高騰

お客様の要件で、大容量のデータが必要になってくる場合には、コストが高騰してしまう可能性があります。

 

約50TB以上を利用したいという要件においては、CI構成で外部ストレージを用意することによって安価に抑えられるケースがあります。

 

代表するHCI製品

HCI製品で代表する企業は主に外資系が多いです。

 

中でもシェアが一番高いのはNutanix社のNutanixです。他にはDELL EMC社のVxRailや、HP社のSimplivityがあります。

 

まとめ

HCIのイメージやメリット・デメリットは理解いただけたでしょうか。

今後、HCIの市場は更に拡大していきます。

少しでも勉強になれば幸いです。

  • この記事を書いた人
やま

やま

理系卒 / IT企業勤務 / 東京住 / 社会人3年目 / 25歳 / 2020年3月より副業に挑戦し半年で本業収入を超え、10月に本業+副業で月収7桁達成 / 社会人にとって『大事』なお金の知識を発信してます。

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