SLAという言葉、一度は聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
ブログを開設した時や、パソコンを購入した時などよく耳にする言葉だと思います。
サーバーやシステムに関連する言葉ではあるが、具体的には何かわからない人も多いと思います。
今回は『SLA』について、初心者にもわかりやすく解説いたします。
SLAとは?

まずSLAについて、簡単に説明します。
SLAとは、『Service Level Agreement』の略で、サービス品質保証制度やサービス品質保証と呼ばれ、サービス提供者と利用者との間に交わされる契約です。
サービスを利用する側は、サービス内容を一番に重視しますが、どれくらいの可用性があり、どれくらいの保証をしてくれるサービスなのかも決め手になると思います。
例えば、めちゃくちゃ性能の良いパソコンが格安で売っていてたとしても、すぐに壊れてしまったり、サポートが適当と知ったらどうですか?
このように、SLAではサービスレベルを判断するための指標として利用されています。
サービス提供事業者が利用者に対して、どの程度まで品質を保証できるのかを明示したものです。
SLAのよくある間違いと本当の意味
先ほどの説明の中で、SLAは『どの程度まで品質を保証できるのかを明示したもの』とありました。
この言葉を誤った認識として、
間違った使い方をしている人が大勢います。
ここで述べている『保証』という言葉は、
サービスが稼働する時間を約束するという意味ではありません。
SLAの誤ったイメージを持っている人は、「SLA99%のシステムなら、壊れる確率は1%しかないから絶対大丈夫だな~」と認識している人です。
SLAとは、
保証値を下回った場合には利用料金を返金するしくみです。
例えば、24時間365日動くシステムのSLAは99.9%と謳っていた場合、1年間の稼働率は
8,760(h)×99.9%=8,751.24(h)
つまり、1年間のダウンタイムは、
8,760-8751.24=8.76(h)
およそ、9時間のダウンタイムは発生してしまう程度の稼働率という事になります。
9時間以上のダウンタイムが発生した場合には、その分のお金は返金(もしくはその分払わなくていい)するしくみとなっています。
イメージとしては、「SLA99.9%っていうのは、1年間で9時間くらいは止まってしまうリスクはあるけれど、9時間以上ダウンタイムしたらその分お金払ってあげるくらいの自信はありますよ~」みたいな感じです。
そのため、『保証』という言葉は、保証値以上のダウンタイムが発生した場合に金銭で解決するという意味になります。
SLAはどのような場面で使われる?
現在では、サーバーだけでなく通信サービスやクラウドサービスでよく用いられます。
昨今、大規模な災害の影響からお客様のシステムをどれだけ止めずに稼働し続けられるかが、とても重要となっています。
従来まで、大事なシステムやデータはを自社で保有していました。
しかし、いつ何時どのような大規模な災害が起きて大事なデータが失われるかわからないため、同じシステムをもう一つ予備に作ったり、遠隔地に大事なデータを保管したり、今では「クラウド」として保有から利用する形にまで変遷を遂げています。
クラウドのニーズが高まる中で、どれだけ可用性を担保できるかが一番の検討基準になっているといっても過言ではありません。
それほどSLAという指標は、大事になっています。
まとめ

SLAの正しい認識をもつことができましたでしょうか。
身近であれば、ブログを開設する際にレンタルサーバーなどにもSLAの指標は提示されているかと思います。
以外にも、IT知識は身近なところでも触れることが多く、知っておくだけでも考え方が大きく変わってきます。
少しでもITリテラシーを高めていきましょう!